

音楽座ミュージカル
赤坂ACTシアター
音楽座
ポール・ギャリコ
ワームホールプロジェクト
エグゼクティブプロデューサー&
クリエイティブヂレクター
相川レイ子
高田浩・井上ヨシマサ・
石川亮太
畠山龍子、杏奈
8月31日まで
ヒューマンデザイン 03-3222-1177
9月20〜21日 シアターBRAVA!(大阪)、27〜28日 グリーンホール相模大野


この人形たちが舞台に登場する
「シャボン玉とんだ、宇宙までとんだ」「「モドモアゼルモーツアルト」「アイ・ラブ・坊ちゃん」などオリジナルのミュージカルを創作、上演してきた音楽座が、19年間にわたって著作権交渉の末に獲得した「七つの人形の恋物語」(原作:ポールギャリコ)を今年オープンした赤坂ACTシアターのこけら落とし公演として上演している。
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戦争で故郷の村が焼かれ、親代わりに育ててくれた祖母も失った少女、マレル・ギュイゼック(宮崎祥子)は一人ぽっちになってしまった。
彼女は周囲からムーシュ(蠅)とありがたくないあだ名で呼ばれてきた。なぜかというと身体は貧弱で器量もいまいちなので、さげすまれ友達もいなかった。
身よりもないムーシュは、街に出てきたがどこでも相手にされず、落ちぶれた場末のストリップ小屋からも放りだされてしまった。
何処へも行く所がなく、人生に絶望した彼女は、祖母が教えてくれた死者の安らぎを求め、河に飛込もうと川面を見つめた。そんなとき赤い髪の人形がムーシュを呼び止め「河の底は寒いし、ウナギやカニが肉を突っつくぞ」と忠告。
続いていろいろ魅力的な人形が現れ、彼女を励ました。やがてムーシュは元気を取り戻し、死のうとしたことも忘れ、人形たちとの話に夢中になった、、、。
人形たちはこの街に巡業に来ていた人形劇一座の人形たちだった。この人形が舞台で人間の姿に変身して登場してくる。
最初にムーシュに声を掛けたのは、頑張り屋の「ニンジン」(吉田朋弘)。他のメンバーをみてみよう。我がままで生意気な「ジジ」(野田久美子)、嘘つきだが憎めない狐「レイナルド」、のろまだが純朴な巨人「アリファンファロン」(右田隆)、博学のペンギン「デュクロ博士」(藤田将範)、おしゃべりな中年女「マダム・ミュスカ」(清田和美)、冷静な老紳士「ムッシュ・ニコラ](大場泰正)の計七人?がこの一座の構成員だ。
ムーシュは、これといった才能はないが純情で素直な子。人形劇一座で働く事が出来た。ムーシュと人形たちはまるで友達のようにやりとりができるために、客はびっくり、すっかりこの一座の虜になってしまった。
こんな様子舞台の裏でじっと見つめる男がいた。彼は座長で人形遣いのキャプテン・コック(広田勇二)、本名はミシェル・ペロ。自分が操っている人形が手を離れ、勝手に動き回り、言葉を話す不思議な感覚を味わった。
彼は35年もの間、誰にも愛されたこともなく、親切にされたこともない孤独で冷酷な男だが、ムーシュが人形たちと自由に話せるので、彼女を一座に入れた訳だ。
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旅から旅の巡業暮らしの中、冷酷なミシェルを恐れながらもムーシュは、人形たちへの交遊と愛情が日増に深まっていったが、ミシェルはそうではなく、無垢なムーシュに残酷な牙を剥きだし、夜ごと陵辱を加えた。
そんな残酷な夜が明け、朝になると七つの人形は、いろいろな話を代わる代わるしてやり、彼女に生きる喜びを与え、さらに愛情が一層強くなった。
やがてムーシュと人形たちの興行は大評判となり、大劇場へも出演できる人気ものになったある日、この一座の曲芸師・パロット(安中淳也)と親しくなり、結婚を申し込まれる。やっとムーシュに幸せが訪れて来たのだ!
この二人を見ていたキャプテン・コックは、二人の仲を裂いてやろうと嫉妬に狂い、パロットに殴りかかるが反対に叩きのめされてしまう。
いたたまれなくなったムーシュが出演する最後の幕が降り、ムーシュがキャプテン・コックのもとを去ろうとした最後の晩。人形たちは、もうムーシュに逢えなくなるのなら、いっそ死んでしまおうと話合ったが、、、。
人形が舞台に出るミュージカルといえば、すぐファンタジックで、夢の世界を連想するかもしれないが、この作品はそうではなく人が持つ、“心”の世界を辛口に描いているのが特徴で、これまで音楽座が上演してきたミュージカルとは、相違している。
でも俳優が扱う人形の演技と俳優はすっかり溶け込んでいて、観客を魅了するに違いない。