目次
演出
作
出演
劇場
貴婦人の帰還

あうるすぽっと  

製作

ガイアディズファンクションバンド

フリードリッヒ・デュレンマット

翻訳
美術
問い合わせ

鈴木小百合  

磯田ヒロシ+本濃研太  

古城十忍  

長山藍子、萩原流行、内山森彦、奥村洋治、辻谷耕史、山本佳希、 
原田健太郎、山下夕佳、武田竹美、関谷美香子、重藤良昭、長田典之、ほか

10月22日まで  

03-3470-0396   

シリアスからコメディーまで若いフアンに人気があった劇団「一跡二跳」は今年8月末をもって解散したが、演劇だけではなく新たな舞台表現を目指し「ガイアディズファンクションバンド」という会社を設立、スタート第一弾として外部から俳優を招請、これに「一跡二跳」で活躍していた元の劇団員も加わりフリードリッヒ・デュレンマット作の「貴婦人の帰還」を上演している。

               

ここはギュレンという小さい町。かつては工場も沢山あり人も多く活気に満ち、市の財政は豊かで市民の表情も明るかった。

ところが数年前から次々と工場が閉鎖され、町には失業者が溢れ、かつては特急列車まで停まったがいまでは一日数本の各駅停車しか停車しない。

だが今日はは違う。なぜかと言うとこの町生まれで若いときにここを離れ、大富豪になって故郷に錦を飾るクレーレ(長山藍子)が、帰ってくるのだ。

そのため市長(奥村洋治)、学長(山下夕佳)、神父(原口健太郎)、医師(辻谷耕史)らこの町のお歴々をはじめ市民大勢が、いまや遅しとクレーレが乗った“各駅停車”の到着を待っていた。

みんながビックリしたのは、何と停まるはずがない特急が急ブレーキを掛けて停まった。その列車から七番目の夫・モビー(越智哲也)、執事・ボビー(内山森彦)、二人の大男、目が見えない小人二人、侍女頭(宮田智佳)を従え、豪華な衣裳に身を包んだクレールがホームに降り立った。

それにおびただしいスーツケースやトランクが降ろされ、荷物の中には真新しい棺まで、大男の手で運び込まれた。この棺は何のためだろう?

歓迎陣の中に雑貨屋の主人・アルフレッド・イル(萩原流行)もいた。彼は45年前、イルが二十歳、クレーレが17歳の時恋いにおちいり、クレーレは妊娠もしたが、二人の仲は上手くいかず、彼女は傷心のおもいで町を去り、娼婦までになったがそこから這い上がり大富豪になったのだ。

クレーレは、財政破綻したギュレンの町に1000億の金を寄付するといい「その条件はたった一つ、イルを殺してくれ!」というものだった。

イルと金とのどちらを取るか、、、。市民の最初の選択は、イルだったが、、、。そのうち町の人は買い物をツケでするようになり、町がだんだん活性化し始めた。マスコミも多額の寄付の話に飛びついて来た。

市長がある日ふらりとやってきてイルにピストルを差し出した。暗に自殺勧告に来たようなものだった。町の景気が良くなりイルの息子・カール(長田典之)が買った新車に、イルは妻・マチルダ(関谷美香子)、娘・オッティリー(増田和)とドライブ出かけ、彼だけ町が見える丘で降りた。

そこへやって来たのがクレーレ。この場所は若かったころの二人のデートの場所。彼女は昔を懐かしんでイルに「いつも呼んでいたみたいに私を呼んで」。「ボクの可愛い野良猫ちゃん」。

だがそんな雰囲気の時間はあっという間に過ぎて、イルに待っていたものは、、、。

クレールは屈辱の過去を、蜜月の思い出として心の中に閉じ込めしまうのだろうか。

ガイアディズファンクションの旗揚げ企画に、長山藍子、萩原流行を迎え、これまでの一跡二跳の劇団員、プラス、ダンボール彫刻家(本濃研太)の製作した人形が、登場人物として現れる。ユニークなコラボレーションが目を引いている。

ロビーに飾られた
ダンボールの彫刻