喜劇 「花の元禄後始末」

劇団NLT 03−5363−6048 

作

池田政之  

左から淡島千景、林与一、木村有里  

撮影:江川誠志  

淡島千景、林与一、遠野凪子、水谷百輔、川端槇二、葛城ゆい、平松慎吾、木村有里、川島一平、
永田博丈、加納健次、中西ちか子、山田敦彦、渡辺力、霜山多加志、海宝弘之、泉関奈津子、ほか

出演

8月30日まで   

三越劇場 0120-03-9354 10時−7時    

平日 1時〜6時  

紀伊国屋文左衛門の妻
劇場

三越劇場  

NLT  

劇団

劇団NLTは、喜劇専門劇団だが、劇団を創立して初めて“まげもの”の喜劇を上演している。今回さらにこの劇団公演に出演したことがある淡島千景、林与一も参加、劇団の総力戦だ。仕上がりはいかがだろうか
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紀州からミカンを船に積み込み、破天荒のなか江戸へ運び大当たりをとり、さらに材木で大富豪になった紀伊國屋文左衛門(林与一)だったが、元禄のバブルがパッチン、不況が襲って来た。吉原で小判の雨を降らした文左衛門もいまではスッテンテン。裏長屋に閉じこもり青息吐息だった。

また花のお江戸で一旗揚げようとしても軍資金はゼロ。さあ弱った、、、。そこで文左の女房で元花魁の几帳(淡島千景)が考えたことは、文左の生前葬(生きていることは伏せてある)をして、弔問客が持って来た香典を元手に商売をしてもうけ、一周忌にはその客に倍づけで返そうという作戦だ。

なにせ有名人だから弔問客には、ライバルだった木曾屋善右衛門(平松慎吾)、奈良屋茂左衛門(山田敦彦)、山路屋藤兵衛)らに弟の幸兵衛(川島一平)、忠兵衛(川端慎二)、女房のおみつ(葛城ゆい)、愛人の初音(遠野凪子)、隠し子の文吉(水谷百輔)らも駆けつけ文左の家はてんわやんわ。

文左は死んだわけではないので、死に装束で棺桶に入っていたが、悪い事に町奉行の大岡越前(加納健次)が、将軍吉宗の香典を預かって弔意に訪れたので、生きた心地はしない。

さすがに良心が咎めた文左は、ウソがばれたらえらいこっちゃ。ほとぼりが済むまで江戸を離れ京へ旅立つことになった、、、。

これだけだと喜劇の劇団らしくない。幕が開く前から客に笑ってもらおうと貧乏神(永田博丈)と福の神(霜山多加志)が現れ、貧乏神は「俺の時代になったな!」とほくそ笑む。おまけに「お宅へお伺いしましょうか?」観客全員NO−!。

さて留守をあずかる几帳は、香典の百六十一両を元手に商売を始めた。その商売は“材木商”。なあーんだとおもうなかれ、几帳がやりだした材木のあきないは店舗を持たない今で言う“産直”。材木商といえば、店構えも大きく、材木の置き場も広くなければならないが、几帳のはこれがいっさい無し。だから余分な経費もかからない。

文左が一年経って京から江戸へ戻って来る頃には、几帳の才覚で香典を倍づけにして返すことが出来るようになった。あの豪商奈良屋も不況の波をまともに食らって倒産一歩前まで追い込まれていたが几帳の新商法にはまいったー。

文左がいない間、彼の愛人・初音が居候を決め込んだり、文左が他の女との間につくった文吉を跡継ぎにする話持ち上がり、紆余曲折はあったものの、、、。

まずはめでたしと福の神が打ち出の小槌を振るのだった。劇団代表の川端槇二は「劇団初めてのまげものですが、みん堂にいっているでしょう。笑いで不況を吹き飛ばすつもりです」